2013.06.27 BLOG

「ケタ違いに売る人の57の流儀」

先日、森令子さんという方のセミナーを受講する機会がありました。

この森さんという方は、イタリアの高級ファッションブランド、
フェラガモの新宿小田急特選ショップ店長、日本橋高島屋ショップ店長を歴任。高島屋店長時代にはフェラガモのフィレンツェ本店の売り上げを抜いたという実績を持つ方です。
フィレンツェ本店のフィッティングルームほどの広さしかない店で健闘し、フェラガモの創業者ワンダさんがわざわざ見に来て
「こんな場所で本店の売り上げを超えるなんて!」と驚かせたエピソードを持つ元カリスマ店長です。

現在は、会社を設立して、ブランド業界専門の人材紹介や接客・接遇指導、その他、就職支援の会を設立するなど幅広く活躍されています。
そして、「ケタ違いに売る人の57の流儀」というのは、森さんがこの程出版された著書です。
この本には、業界は違っても薬局の仕事に生かせることがたくさん書かれていますので、抜粋して紹介したいと思います。

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 現在は「ロウプレッシャー営業」が求められています。
商品を売り込む前に、商品を提供する販売スタッフの人間性を売るのです。
「自分を売る」接客です。まず、お客様との接点づくりから始めます。
お客様との会話の中で、お客様が何を欲していて、何を考えていらっしゃるのかを探ります。
そのためには「仮説力」が大変重要になります。毎回、シチュエーションによって対応は異なります。
販売スタッフの心配りを、お客様は無意識のうちに観察し、
「この人は心を開いていい人だな」などと判断するはずなのです。
最初にこちらが見られる時間にお客様心理をしっかりと受け止めて対応することが求められます。

時代によって変わるお客様のニーズを読まないといけません。
あなたも今、自分が一人のお客様の立場であれば、「信用できる人から、信用できるものを買いたい」という気分ではないでしょうか。お客様が求めているものを、次のような実践からも知ることができます。

それは、ちょっとでも時間の余裕ができたならば、マネキンの着せ替えをするということです。
同じ日に2度、3度店の前を通られるお客様へのアピールにもなりますし、自分のイメージングの練習にもなります。
もしも、あるお客様がミニスカートに興味を持たれたら、それに合うセーターとバッグと靴を全部持ってきて棚に広げ、コーディネートして見せることができるのです。ここで全身のコーディネートをそのまま買っていくお客様もいますが、たとえ何一つ買われなかったとしてもいいのです。
こうして手間をかけることで、お客様に印象を残せますし、自分のコーディネート力も上がります。

すなわち「可能性」が上がるのです。
突然何もかも売れるような方法はありません。「可能性」を積み上げることこそが、「売れる人」になる近道なのです。

「一生懸命やる」とは「一生懸命勧める」ことではありません。
「一生懸命勧める」とは「自分のWin」で、「お客様のWin」のためではないから成功しないのです。
「お客様のWin」ならば、そのお客様が欲しいものを引き出してあげることになります。
その人の欲しいものをきちんと提供することが、「お客様のWin」になります。

 「いらっしゃいませ。よろしければ、お手にとってご覧くださいませ」

最近、私は接客・接遇のセミナーで、この台詞は「絶対に使わないようにしましょう」と研修生に指導しています。
といってもこの言葉、読者のみなさんにもお馴染みのはずです。お客様が店に入って、商品を目にした段階で、まずいわれる言葉です。

しかしこの言葉は、お客様に話しかけているようで、実際には目線も合わせず、実に軽い感じでいわれることが多い言葉です。
お客様にとっては、そのたびに「聞き流す言葉」になっています。これは、お互いにとって何か意味があるのでしょうか?
お客様は、「いらっしゃいませ。よろしければ、お手にとってご覧くださいませ」と挨拶代わりにいわれるよりも、
「秋冬物のコレクションが昨日入ってまいりました」あるいは、
「大丈夫ですか。雨が降ってきましたけれど、傘はお持ちでしたか」と声をかけられるほうが、
言葉を自然と受け止めやすくはないでしょうか。

 

 私はセミナーで、初めてのお客様の気持ちをつかむために、
コーチングのテクニックで「イエスセット」を取り入れています。
「いらっしゃいませ」といったあとに、そのお客様に3~4回続けてイエスといわせる言葉をかけるのです。

その言葉は、その場でお客様と共通認識できる話題です。テレビのニュースではいけません。
「今日のニュース、ご覧になりました?」と聞いても、「いや、テレビは見ないから」といわれたら、イエスではなくノーといわれたことになりますので、それで終わりです。

そうではなく、「ちょうど全店合わせてセールが始まりました」「どこも秋冬物が揃ってまいりました」「今年の夏も暑くなりましたよね。やっと秋らしくなりましたね」といった、その場で、目で見てわかる状況を取り入れます。

私はそれを「つかみのための2分間」の初めに使います。
「いらっしゃいませ」と話しかけてから、お客様の関心が商品へと移るまでの間。
この2分間に、お客様との気持ちの距離を縮めて、信頼関係を築くきっかけをつくるのです。

目の前にいらっしゃるお客様が、商品を買うか買わないかはわかりませんが、誠心誠意の営業姿勢を示すことが大切です。
「売れなかったけれど、お客様に喜んでもらえた」「試着までやっと漕ぎ着けた」、その経験を喜びとすることです。
お客様は買われなかったかもしれませんが、心の中で「丁寧に接客してもらって気分がよかったから、また行こうかな」と思っているかもしれません。

さらに「口コミ効果」というのはとても大きいものです。
その場で、「あなたは感じがいいわね」という言葉を頂戴しなくても、いい接客は善意と同じく、回りまわるものなのです。
あなたの接客がよかったことで店のイメージが上がり、お客様が家族や友人にご紹介くださるかもしれません。
これは店舗販売のみならず、どんな営業や飲食店の接客についても同じことがいえるでしょう。

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 森さんのセミナーでは、以下のようなお話がありました。

・接客の3原則は、①笑顔 ②誠実な気持ち・態度 ③スピード

・「ありがとうざいます」の前か後に必ず何かをつけ加える、
 耳慣れた言葉を耳慣れたままにしておかない (プラスワンの言葉)

・ポポネポ →ポジティブ、ポジティブ、ネガティブ、ポジティブ
 (ネガティブを閉じ込める)

・まずは人間関係の構築を、速攻営業はありえない、
 顧客満足度は一歩一歩埋めていく

・あいさつとは相手の目の動きがわかる距離ですることをいう

・信頼は初対面のときに決まる、信頼はもろい、
 長い時間をかけて築いても一瞬で崩れることがある

・100(信頼)-1(怒り)=0 →まったく信頼関係がなかった場合、0となる

・100(信頼)-1(怒り)=80→信頼関係があれば、80にすることができる

 
今、私が勤務している店舗では、「可能性」を積み上げる、ということを実感しています。
薬局が何件も並んでいるのですから、その中でたまたま当薬局を選んでくださった、その理由はさまざまです。
最初のきっかけはどうであれ、「またこの薬局に来よう」と思って帰っていただく、それがすべてだと思います。

もちろんそれはどの店舗でも同じことが言えますので、
「また来よう」「○○を連れてこよう」と思っていただける薬局を目指し、日々勉強していきたいと思います.

 

2013.06.08 BLOG

フェンシング大会予定

弊社HPのTOPに『がんばる人を応援』コーナーで紹介しております弊社社員の大会予定をご紹介させていただきます。
6/15・16 岡山
国体メンバー選抜県予選会
6/29・30 東京
全日本個人戦大会
8/17・18 会場確認中
全日本団体戦中国ブロック予選会
近い日程での試合予定は上記のようになっています。
先日5/18・19に鳥取にて行われた全日本個人戦中国ブロック予選会では
2位に入賞することができました。(おめでとー!!!)
2013.04.23 BLOG

入社2年目社員の一言

先日、たまたま見たテレビ番組で「日本人の時間の正確さ」がとりあげられていました。会議が始まる時間、電車が到着して発車する時間など、外国と比べてもその正確さは随一だそうです。

しかし、わたしたち日本人、昔から時間に正確なわけではなかったようです。江戸時代までは、お寺の鐘の音で時間を知り、行動していました。そんな時間の意識なので、江戸時代の人びとの多くは、当時来日した欧米人から見ると「時間にルーズな人々」に見えたそうです。江戸時代末期、外国船との交渉が盛んになったことで、これではいけない!と日本人は初めて時間に対する緊張感を持ちました。それから徐々に、学校や軍隊などで時間の規律を教えられ、時間に対しての意識が日常生活に浸透していきました。そして今では、人も、鉄道も、時間通りに動くようになったのです。

ファインメディカルの9つの心得に「時間を守る」があります。私が入社してから早くも1年経ち、仕事をする上では1分を大切にしなくてはならないことを学びました。今一度、気を引き締めなければ、と思います。

2013.04.02 BLOG

お客様を感動させる最高の方法 ―トピックスより

弊社では、トピックスと言って
社員が順番に、自分の順番が回ってくるまでに、初めて知ったことや勉強したことをまとめ、発表する取り組みを行っています。
メーリングリストを活用し、配信しています。

今日はその中から、一つご紹介したいと思います。

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今年30周年を迎えるディズニーリゾート。ご存知のとおり、日本一リピーター率が高いテーマパークです。 言い換えてみると、顧客満足度の高い企業、というところでしょうか。ここまで何度も足を運んでもらえる場所(企業・お店)はなかなか他にはないですよね。 なぜここまで人気が高いのか。

それはやはり、お客様のことを第一に考え、お客様の期待を越えるサービスを提供し、それがアルバイトに至るまでの全従業員に徹底的に共有されているという、ディズニーの教育方法によるものではないでしょうか。
ちょうど、前職で自分が店長を任されていた頃、ディズニーランドのサービス精神だとか、リッツカールトンホテルのそれだとか、そういった自己啓発的な本がよく売れていました。
その時に私が読んだ本がディズニー・インスティチュートによる「ディズニーが教えるお客様を感動させる最高の方法」です。 この本が教えているのは、サービス業だけでなく、車の部品工場だって、金融機関だって、同じようにディズニーのマジック、感動を生み出す精神が有効だということです。

本の中からの抜粋ですが、一部をご紹介させて頂きます。

★サービス基準のSKIP★

新入りのキャストがまず教えられる4つの基準です。この4つを実現することが、ディズニーマジックを生み出す基礎となっています。S=Safety(安全)、K=Kindness(配慮)、I=Image(イメージ)、P=Productivity(生産性)の頭文字をとってSKIPです。

、安全は、ゲスト(顧客)の安全確保です。事故が起きたときにどのように対処するか、事故を避ける方法とは何かを学びます。2年前の東日本大震災が起きたとき、キャストがとった行動が素晴らしいという話を聞いたことがあるひともいるのではないでしょうか?キャストを適切に誘導し、おみやげ用のチョコレートを非常食として提供したり、頭を守るためのぬいぐるみを差し出したり、売り物の傘やカッパを次々と無償で提供したといいます。日ごろから防災訓練を行っており、サービス基準をしっかりと教育されていたために、このような行動がとっさにできたのでしょう。

、配慮は、ゲストへの配慮です。ディズニーではすべてのゲストがVIPとして扱われることが求められています。それは、相手の視点に立って考えるというところにとどまらず、相手の文化や感情や能力を尊重し、相手がそうしてほしいと望むことをする、というレベルまで、です。ゲストを助け、喜ばせるという経験によって、キャストは配慮を学ぶとされています。「ゲストが常に正しいとは限らない。だが、ゲストは常にゲストである。」という言葉がそれを示しています。

、イメージとは、ディズニーでは「最高のエンターテイメント」「夢の国」でしょう。非日常的な、夢の世界を、徹底的に演出することです。パークでは、同じ場所にごみは10分以上落ちていることはないそうです。というのも、お掃除係りが最低10分の間隔で回っているからだそうです。大量にこぼしたポップコーンにカラスなんかがたかっていたら、全く夢の国ではないですよね。他にも、それぞれのエリアに合わせた建物・風景や、キャストの制服や言葉遣いまでもが、演出されており、すべての要素がディズニーのイメージを作りあげています。

、生産性とは、パークをスムーズに運営することです。ゲストの1日の流れを予測し、適切な数のキャストを配置し、適切な数量の適切な商品を準備することで、最大の利益をあげることができます。そうすることで、ゲストは不足なくパークを満喫することができ、迅速なサービスを受けることができます。

さらに、このサービス基準のSKIPには優先順位がつけられています。
S>K>I>Pの順です。

先に書いた震災の時の例でも、イメージよりもキャストの安全を優先した結果、ぬいぐるみを差し出せたり、絶対に見せてはいけないと言われていたキャスト用の裏の通路を開放したりした、とも聞いています。
この4つの基準と優先順位をしっかり教えこまれることによって、キャストはどんなイレギュラーがあっても冷静に、迷わず行動することができるのでしょう。

★時間がかかりすぎるという不満★
これだけ大人気のディズニーですから、待ち時間に対する不満はつきものです。
ディズニーの苦情の中で一番になるのではないでしょうか。ディズニーが嫌いというひとはだいたい混雑がいやだというのです。
もちろん、この問題に対してもきちんと対策をしています。

<商品とサービスの工程を最適化する>
待ち時間を最短にするために、今ある資産を生かすという方法です。
例えば、通常より早くオープンしたり、遅くまでサービスを延長したりなどして、利用時間自体を引き延ばすということです。ディズニーホテルに泊まると一般客より30分や1時間早く入園できるとか通常の閉園時間後にもアトラクションを動かすことで、混雑時間を緩和することができます。

<ゲストの流れを最適化する>
これは、ゲスト自身に時間を有効的に活用してもらうということです。おもなアトラクションの待ち時間を案内板に示すことで、あらかじめゲストの流れを変えてもらい、空いているアトラクションへ誘導したり、空いた時間を買い物や食事に利用したりできます。また、列に並ぶ際にキャストはあらかじめ待ち時間を案内します。
この時のポイントは長めの待ち時間を案内するということです。思ったより短かったことは、思ったより長かったということよりも何百倍もいいからです。

<列に並ぶ経験を最適化する>
どうしても列に並ぶことがやむを得ない場合、列に並ぶことの不快感を軽減させる努力をします。
たとえば、アトラクションに乗るまでの間に風景を楽しんでもらえるような工夫をするなど、待ち時間自体を楽しんでもらえるような情報を提供することです。ハニーハントの途中は絵本の仕様になっていたり、タワーオブテラーの緑の目が光る像が消える演出があったりするのも、ライドまでの時間を楽しませるための工夫なんですね。

 

これだけいろいろ書いてきましたが、私は決してディズニーマニアではありません。
年に1回行くか行かないかくらいの、純粋に好きなだけの普通のリピーターです。万一、間違った情報がありましたらどなたか訂正してください。
そんな普通の顧客の私でも、ディズニーの教えはやっぱり勉強になります。

一度、自分の仕事に置き換えてみると、仕事の仕方も変わるかもしれませんし、全く別の角度から見ることができるかもしれませんね。}
みなさんの店舗でも、ディズニーマジックを応用して、より顧客満足度を上げる工夫をしてみてはいかがでしょうか。

 

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