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教育担当者からの一言 (シリーズ2)

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テーマ「薬学部の勉強って?」 

私は入社3年目の薬剤師です。まだまだ知らないことも多い未熟な者と自分では思っておりますが、一人の新入社員の教育担当をさせていただいております。 

さて、教育担当として新入社員に教えることで、一番多いのはやはり薬のことでしょうか。私達4年制カリキュラムの卒業生に比べ、6年制カリキュラムの卒業生は実務実習をしっかりやっていることもあってか基本的な知識は持っているように感じますが、とは言っても新入社員ですから、薬についてはやはり知らない事の方が多いような気もします。私は薬のことを教える際、心がけていることとして、「なぜなのか?なぜなら・・・」と理由を必ず一緒に教えるようにしています。

たとえば、NSAIDsを説明する時は、「NSAIDsは痛み止めです」ではなく、「NSAIDsは消炎鎮痛の効果がある、なぜならCOXを阻害するからです。COX阻害をするとPGが減りますので痛みが減りますが、PGは胃粘膜保護の作用もあるので、胃粘膜を薄くしてしまいますよね。だから消化性潰瘍患者には禁忌なんです」と、作用機序、副作用、禁忌症までを関連付けて教えます。そうすると教えられた側は、大学で勉強した内容と実際目の前にある薬が紐付され、患者様への投薬の幅がグンと広がるように思います。教える側も教えられる側もこのとき、「大学で勉強したことだ!」とハッと気づかされます。逆に、教えられていてもピンとこない時「大学でもっとちゃんとやっとけばよかった・・・」と今更ながらに思ったりするものです。

 

薬剤師になってから強く感じます。「薬学部で学ぶことは薬剤師にとって必要な知識だったんだ」と。実に当たり前のことなのですが、学生時代の私はどこかで、国家試験に合格するための勉強と思っていたところがあります。勉強のための勉強はあまり面白くないものです。

 

もちろん国家試験合格も大切なことですが、今頑張って勉強していることは、将来充実した薬剤師ライフを送るために・・・そう思って薬学を学べば、退屈だと思っていた勉強にも少しハリがでると思いませんか?


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